はじめまして、SideCraft の mura です。
SideCraft Notes は、副業で個人開発をしている私が、毎週日曜に「LLMを使った個人開発の現場知見」をお届けするニュースレターです。
毎週ぎっしり詰めるよりも、気になった回だけ開いてくれればOK という心持ちで運用していきます。1通の中に「今週試して効いた1つ」を必ず入れる、というのが配信の目安です。
それでは、初回の中身に入ります。
今週のテーマ: 壁打ちの「前提共有」が9割
LLM が「教科書みたいな当たり障りない返答」を返してくる時、ほぼ原因は前提が足りていないことです。
たとえば「Next.js と Astro どっちがいい?」と聞いた経験はありませんか。返ってくるのは大体、「Next.js は React 製のフルスタックフレームワークで…」と始まる教科書の引用と、「用途次第です」という両論併記です。これでは自分の今週末の判断には使えません。
同じ問いでも、前提を添えるだけで返答が一気に変わります。
副業エンジニアで、稼働時間は月20時間ほどです。
次の3ヶ月で技術ブログとポートフォリオサイトを公開したい。
TypeScript は仕事で使っているが、フレームワークの設定で消耗したくない。
やりたくないこと: SSR の運用負担、複雑なビルドパイプラインの保守。
この前提で、Next.js と Astro の選定にあたって押さえるべき論点を5つ挙げてください。結論は不要です。
返ってくるのは「あなたの場合は…」から始まる、自分用にチューニングされた論点です。
私が試した中で、前提として渡すと効果が大きいのは次の3つでした。
制約 — 使える時間・予算・スキル・期限。「週14時間」「TypeScript は使えるが Rust は未経験」のように、数値や具体名で書く
目的 — 何を達成したいか。「3ヶ月後に技術ブログを公開」「収益化より学習」のように、達成基準と動機を1〜2行で
やりたくないこと — 譲れない条件・避けたい状態。「SSR 運用したくない」「Vue は学び直したくない」のように、消したい選択肢を先に明示
特に最後の 「やりたくないこと」 が、隠れた肝です。これを書くと、LLM が自動的に選択肢を絞り込んでくれて、現実的な案だけが並びます。「SSR 運用したくない」と一言添えるだけで、Next.js が候補から外れる理由が明確になり、結果として Astro 寄りの論点が手に入る、といった具合です。
前提を書く30秒の手間が、返答の質を10倍変える、というのが私の実感です。今夜の作業前に1回だけ、前提込みのプロンプトを試してみてください。返答の手触りが変わります。
eBook のお知らせ
今回お話しした「前提共有」は、実は 5軸の中の1つ目 に過ぎません。残り4軸 + 即使えるプロンプト10個(P-01〜P-10)を、eBook 「壁打ちエンジニアリング — 個人開発者のためのLLM活用プロンプト100」第1章 にまとめています。
第1章は 近日中に無料サンプル として公開予定です。本編の先行販売は 2026-05-18 週から ¥980(通常 ¥1,980)で開始します。
LLMをすでに毎日使っている方ほど、「自分の使い方の隙間」を埋めるのに役立つはずです。
次回予告
次回 NL #2 では、5軸のもう一つの土台 「問いの粒度」 を扱います。「ざっくり聞きすぎ問題」と「細かすぎ問題」の中間をどう取るか、という話です。
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それでは、また来週日曜に。
mura(SideCraft)
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